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Mobi-TEC クラウドインフラ標準化の取り組みについて

第5回モバイルクリエイト技術部発表会「Mobi-TEC」を開催!
第5回「Mobi-TEC(モバテック)」を開催しました!技術部のWさんによる、今回のテーマは、クラウドインフラ標準化の取り組みについて。
クラウドインフラとは一言でいうと、インターネット経由で使える「ITの土台(インフラ)」 のことです。
昔は会社が自分でサーバーやネットワーク機器を買って管理していましたが、今はそれを「クラウド事業者(AWS、Azure、Google Cloudなど)」から借りて使えるようになっています。
今回、Wさんは標準構成による構築・運用効率化と業界動向について詳しく発表しました。
PICKUP記事では発表の一部を抜粋してご紹介します。
インフラ技術の進化軌跡
■技術面の進化■

- 物理サーバー(Physical Server)
物理サーバーは、実際に存在する一台のコンピュータ(ハードウェア)を指します。CPU、メモリ、ストレージなどのリソースはそのサーバー専用であり、基本的には一つのOSと一つのシステムを稼働させます。性能をフルに活用できる反面、導入コストが高く、柔軟にサーバーを増減させることが難しいという特徴があります。
- 仮想サーバー(Virtual Machine = VM)
仮想サーバーは、物理サーバーの上に「仮想化ソフトウェア(ハイパーバイザー)」を導入し、その上に複数のサーバーを仮想的に作り出す仕組みです。各仮想サーバーは独立したOSを持ち、あたかも別々のサーバーとして利用できます。物理サーバーのリソースを効率的に分割でき、柔軟にサーバーを追加・削除できる点が強みですが、仮想化の仕組みによる処理のオーバーヘッドが発生する場合があります。
- コンテナ(Container)
コンテナは、OS全体を分けるのではなく、アプリケーションごとに独立した実行環境を作り出す仕組みです。各コンテナはホストOSを共有しながら、必要なライブラリや設定を含んだ「軽量な箱」として動作します。そのため、仮想サーバーに比べて起動が速く、リソース消費も少なく、どこでも同じ環境でアプリを動かせるのが特徴です。ただし、ホストOSに依存するため、OSレベルでの完全な分離は仮想サーバーほど強力ではありません。
■設備面の進化■
1.オンプレミス

オンプレミスは、企業が自社でサーバーやネットワーク機器を購入し、自社の建物や専用のデータセンターに設置・運用する形態です。システムの構成やセキュリティ対策を自由に設計できるため、カスタマイズ性や制御性に優れています。一方で、初期投資が大きく、運用や保守に専門人材やコストがかかるうえ、リソースの拡張や縮小に時間がかかるというデメリットがあります。
1.クラウド

クラウドは、クラウド事業者(AWS、Microsoft Azure、Google Cloudなど)が提供するサーバーやストレージを、インターネット経由でサービスとして利用する形態です。利用者はサーバーを購入・設置する必要がなく、必要な分だけ契約し、使った分だけ支払う従量課金が主流です。サーバーの追加や削除も数分で行えるため、柔軟性やスピードに優れています。ただし、事業者の仕様に従う必要があるため、カスタマイズの自由度は低く、自社基準のセキュリティ管理が難しいケースもあります。
クラウドサービスの利点

発表者Wさんからのコメント
今回のMobi-TECでは、クラウドインフラの標準化について発表させていただきました。準備を通じて、標準構成の導入効果や業界動向を改めて整理でき、自分自身にとっても非常に有意義な機会となりました。
一方で、イメージが付きにくいインフラ技術をどのように分かりやすく伝えるか苦慮しましたが、少しでもインフラチームが日々取り組んでいる構築・運用効率化の取り組みについて伝わっていたら嬉しく思います。
今回の発表が、社内でのクラウドインフラに対する理解促進や、今後の標準化推進に向けたきっかけのひとつになれば幸いです。
FIGグループ会社
モバイルクリエイト株式会社(https://www.mcinc.jp/)
住所:大分県大分市東大道二丁目5番60号
事業内容:携帯通信のインフラを活用した移動体通信網(MVNO事業)及びGPSを活用した移動体管理システムの開発・販売・運用・保守
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