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情報処理技術者試験コンプリート!?CAOS社員が「システム監査技術者試験」に合格
ピープル

当社グループの株式会社CAOS デザイン&エンジニアリング室のNさんが、2024年12月にIPA(独立行政法人情報処理推進機構)が実施している難関国家試験「システム監査技術者試験」に見事合格されました!おめでとうございます!
Nさんは現在、株式会社匠の社員とともに、搬送ロボット「TiTra G500」および「TiTra G1000」に対して「どこからどこへ物を運ぶか」といった指示を出すシステムの開発に携わっています。
2児の父親でもあるNさんですが、一体どのようにして難関国家試験の合格を勝ち取ったのでしょうか?お話を伺いました!
資格取得のきっかけ
― まずは合格できた率直なご感想をお願いします!
とても嬉しいです。試験はこれまでに何度か受けており、不合格が続いていたため、今回やっと合格できました。
初めて受験したのは2015年で、毎年受けていたわけではないのですが、試験日がたびたびイベントごとと重なってしまい、万全な体制で臨めず不合格が続いていました。
合格の前年は、比較的易しいとされる午前Ⅱ※のマーク式試験で足切りとなり不合格に。あのときは非常に悔しい思いをし、「きちんと試験と向き合わなければいけない」と痛感しました。その悔しさをバネに、ようやく合格をつかむことができました。
※システム監査技術者試験は午前Ⅰ・Ⅱ、午後Ⅰ・Ⅱの4つの試験に合格する必要があります

―システム監査技術者とは簡単に言うとどんな内容なのでしょうか?
大まかに言うと、企業が使用しているシステムについて、信頼性・安全性・効率性などの観点から、リスクも含めて適切に運用されているかどうかを、第三者の立場でチェックする役割を担う人です。
情報処理技術者試験の区分の一つであり、その中では難易度の高い試験の一つだと思います。
―なぜシステム監査技術者試験を受けようと思ったのでしょうか?
前職が情報処理系の会社だったのですが、そこでは情報処理技術者試験の受験を推奨していました。合格すると報奨金が出たり、昇進の判断材料になったりしていたので、自然と試験を受ける習慣が身につきました。その流れで「システム監査技術者試験」の存在を知りました。
私は「技術的に頼れる上司になりたい」と思っていて、自己研鑽を続けて、幅広い知識を身につけ、いろんな相談に乗れるエンジニアを目指したいと考えています。
他の区分の情報処理技術者試験にはすでに合格していて、残っていたのがこの試験だけだったので、「全部合格して達成感を味わいたい」という思いもあり、受験を決めました。
あとは、システム監査という分野そのものにも興味がありました。私は普段システム開発の仕事をしているので、監査の視点から開発にフィードバックができたら、もっと良いものが作れるんじゃないかと思いました。

―今回の合格で情報処理技術者試験をすべてコンプリート!凄すぎます…!情報処理技術者試験の中でおすすめの試験はありますか?
ありがとうございます(笑)
個人的におすすめしたいのは、データベーススペシャリストやネットワークスペシャリストですね。システム開発をする上で、このあたりの知識はやっぱり重要だと思います。特に、モバイルクリエイトでは、ネットワーク通信の技術を扱っているので、学んでおいて損はないです。たとえ資格に合格しなくても、勉強するだけで十分役立つ内容だと思います。
あともう一つ挙げるとすれば、プロジェクトマネージャーです。
別に全員がプロジェクトマネージャーにならなくてもいいんですけど、プロジェクトの一員として働く中で「どうやってプロジェクトを進めていくべきか」「何に気をつけなければならないか」を理解しているだけでも、仕事の進め方が格段に変わると思います。なので、ぜひチャレンジしてほしい試験ですね。

勉強法・試験対策
― 勉強は独学ですか?スクールや教材は使いましたか?
独学で勉強しました。使っていたのは市販の教材とスマホアプリです。
育児や家事もある中で、まとまった勉強時間を確保するのが難しかったので、机に向かってしっかり勉強するというよりは、空いた時間を見つけてスマホで勉強するというスタイルでした。
― 日々の仕事、育児や家事とどう両立しましたか?
試験は毎年10月にあるのですが、ちょうど昨年の8月に第二子が誕生し、私も育児休暇を取得していました。
ただ、その時期は育児がとても慌ただしくて、正直なところ、その期間中はあまり勉強時間が取れませんでした。
育児や家事は妻と協力しながら行っていて、主に子どもたちの寝かしつけが終わったあとに勉強するようにしていました。夜にまとめて勉強時間をとるようにしていたのですが、子どもと一緒に寝落ちしてしまうこともあり、そういうときは夜中にアラームをセットして自分を起こして、勉強を再開していました。
1日1~2時間くらいしか勉強時間は取れなかったのですが、その分集中して取り組むようにしていましたね。
家だと集中しづらいこともあったので、寝かしつけた後に妻に一言断って、会社に行って自分のデスクで勉強することもありました。
― 勉強の合間の息抜きやリフレッシュの仕方は?
日課のウォーキングをしたり、実は家事も良いリフレッシュになっています。
特にお皿洗いや洗濯物を畳む時間は、頭を空っぽにできるので、いい気分転換になりますね。
あとはガンプラを作るのも好きで、作ったものをぼーっと眺めることもリフレッシュになっています。

― モチベーションを保つために工夫していたことは?
試験が終わったあとの楽しい未来を想像することで、モチベーションを保っていました。
私の場合は、「ロマンシング サ・ガ2」と「ドラゴンクエストIII」のリメイク版をご褒美に買おう!と決めていたので、それを励みに頑張れましたね。
あとは、勉強のハードルを下げることも意識していました。例えば、ちょっとでも参考書を開けたら「今日は頑張った!」と自分を褒めるようにしていました。人間の体って“変化”を嫌うらしいので、「とにかく小さく始める」っていうのがすごく効果的だと思っています。たとえば、毎日スクワットを“1回だけ”やるって決めると、「ついでに10回やっちゃおうかな」って気持ちになるじゃないですか。それと同じ感覚です。
小さな行動の積み重ねが自信につながって、「自分は毎日頑張れている!」と自然とモチベーションも上がっていきました。
それから、漫画を読んでテンションを上げるのもひとつの方法でした。
「め組の大吾」という漫画があるのですが、主人公の大吾がレスキュー試験に挑戦する姿を見て、「私も頑張ろう」ってすごく元気をもらえました。
― 試験内容で特に苦労したポイントはありますか?
システム監査技術者試験は午前Ⅰ・午前Ⅱ、午後Ⅰ・午後Ⅱの4つの試験から成り立っています。午前Ⅱのマーク式試験は、システム監査基準が改訂されると問題が大きく変わるため、改訂された部分を除いても合格できるように、午前Ⅱの過去問10年分は完璧に仕上げました。
午後Ⅰは記述式の試験ですが、他の情報処理技術者試験とは違い、問題文に答えやヒントが書かれていることが少なく、回答に至るプロセスが非常に分かりにくかったです。そのため、回答のプロセスを詳しく解説した参考書を使って勉強しました。
午後Ⅱは論文試験で、2時間で約2000文字を書く必要があります。普段はコンピューターばかり使っていて手で文字を書く機会が少なかったので、手がかなり疲れてしまいました…。
合格後の変化・今後の挑戦
― 合格してから、社内での見え方や業務に変化はありましたか?
私はシステムの設計・開発・運用を担当しているのですが、合格後は、たとえば「データの変更は利用者の権限によって制御されているか」や「誰が何を行ったのかが分かる仕組みになっているか」といったようなシステムの可監査性を意識するようになりました。
― 次に挑戦したい資格はありますか?
匠さんのWCS(※Warehouse Control System)開発ではロボットの動作履歴データを蓄積していったのですが、そのデータを活用したサービスの開発ができたらいいなと思ったので、「データサイエンティスト」の資格に挑戦してみたいと考えています。
また、生成AIについても今後さらに活用が進むと思うので、日頃から継続して学んでいきたいですね。
これから資格取得を目指す人へのメッセージ
― 資格を目指す人に向けて、応援メッセージやアドバイスがあればお願いします!
合格はあくまで“結果”に過ぎないと思っています。資格取得に向けて真剣に勉強するというプロセス自体が本当に大事で、すごいことですので、まずは自分自身をしっかり褒めてほしいですね。そのうえで合格できたのであれば、それは本当に素晴らしいことだと思います。
たとえ不合格だったとしても、そこまで積み上げてきた努力は決して無駄にはなりません。落ち込まずに、そのまま学びを続けていったらいいと思います。
また、視野を広く持って、いろんな分野の資格に興味を持って取り組んでみるのもいいと思います。そうすることで知識の引き出しが増えて、柔軟な発想や応用力にもつながります。
技術者というのは、常に学び続けることが求められる職業です。資格試験を通じて得た知識は、実際の経験と結びついたときに、しっかり自分の力になっていきます。ぜひ、前向きにチャレンジを続けてください。

― Nさん、改めて合格おめでとうございました!
FIGグループでは、社員のスキルアップを応援するため、2021年から「自己啓発支援制度」と「資格取得補助制度」を開始しました。
※一部、個別の制度を設けているグループ会社があります

FIGグループは、今後も学びの継続と社員の多様な考えによる活躍を支援していきます。
FIGグループ会社
株式会社CAOS
住所:大分県大分市東大道二丁目5番60号
事業内容:決済・ロボット・情報技術などグループの戦略的な新商品・サービスの開発
📌この記事のタグ
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